会社経営のカギ!社内情報共有の重要性について

訪問先の企業でお話を聞いていると、社内での情報共有が足りていないのでは?と感じることが時々あります。

これは大きな会社に限ったことではありません。比較的従業員の少ない会社でも、情報が上手に共有されず、業務がうまく進んでいない雰囲気を感じることがあります。

社内の情報共有不足は、業務効率の低下や社内の一体感の欠如、また大きなところでは、経営の判断ミスにつながることもあります。
今回から何回かに分けて、効果的な社内情報共有を実現するための方法や具体策について考えていきたいと思います。

従業員が比較的少ない企業でも、社内の情報が部署の中だけにしか共有されていなことが少なくありません。
となりのチームが何をやっているのか知らないし、興味もない・・・。
重要な情報が社内で共有されず、会社全体として業務の効率化ができていない状態です。

これもよくあります。部署間や階層間のコミュニケーション不足は大きな問題です。コミュニケーションが円滑でないと、情報が正確に伝わらず、誤解やミスが生じる恐れがあります。
ちょっと聞けばすぐわかるのに聞かない。
ちょっと連絡しておけばその後の作業がスムーズになるのに連絡しない。

お互い業務への理解や、業務上の助け合いの促進には、コミュニケーションの改善が不可欠です。

中小企業では情報の不正確さや古さが問題になることも多いです。

書類のフォーマットが古いままで使いにくい。
掲示板の情報は更新されておらず正確でない。

古くて不正確な情報が、そのまま放置されると、業務の意思決定が遅れるだけでなく、誤った判断を招く可能性もあります。

こんな状況では、会社全体のパフォーマンスが低下し、競争力が低下してしまいます。

社内で共有される情報の正確さや信頼性をキープするためには、情報管理のやり方を改善し、定期的な情報更新を行うことが必要です。

このような状況を克服するためには経営者がリーダーシップを発揮して、積極的に改善策を実施すること必要です。

情報共有の仕組みをしっかり作ること。
情報共有を奨励する社内の文化を醸成すること。
改善を進める担当者を決めて、十分な権限を与えてもいいかもしれません。

また、使いやすい情報ツールの活用や、コミュニケーションスキル向上のための社員研修など、具体的な取り組み策はいろいろ考えられます。

何もしなければ、何もかわりません。
ポイントは、経営者が、情報共有の大切さを理解し、自社の現状をよく観察し課題を見つけること。そしてリーダーシップを発揮して改善を進めることです。

情報共有は、組織全体が一丸となって目標に向かうための大切な要素です。情報共有がスムーズに行われることで、組織の透明性や風通しが良くなり、会社全体としての最適化が実現されます。

組織内の各部署や個々のメンバーが、同じ目標に向かって情報を共有し合うことで、会社全体としてのポジティブな一体感が高まります。

経営者や従業員の方が毎日充実した、やりがいのある仕事ができること。
会社が事業目標にむかって継続して良い結果がだせること。

その実現に欠かせない重要な要素が情報共有です。

情報共有することの具体的なメリットをいくつか考えてみます。

部署を超えた情報共有がもたらすメリットはたくさんあると思いますが、まずは業務プロセスの透明化や効率化が挙げられると思います。

情報が各部署間で共有されることで、会社全体の業務フローが見えるようになり、作業のムダな重複や、必要のない手待ちなどを減らすことができます。

これでだけでも会社の生産性がかなり向上します!

部署を超えた情報共有は、チーム間の協力関係を強化します。

情報共有することによって、各部署や個々の従業員がお互いの役割を理解し、協力して業務に取り組むことができるようになります。

異なる部署やチームが、会社としての共通の目標に向かって情報を共有し、連携することで、組織全体の力を最大限に発揮することができるようになります。

情報共有によって、社員が正しく意思決定できる状況が増え、いろいろな場面で迅速な対応ができるようになります。

たとえば工場などで、前工程のチームが、どんな意図でその作業をしたのか理解できていないと、後工程の人は作業をどう進めていいのか分からないですよね。

情報共有がうまく行われている現場では、工程全体が最適化されるような正しい意志決定を、従業員それぞれが下せる環境が生まれてきます。

情報が適切なメンバーに適切なタイミングで届くことで、それぞれの現場での問題解決や機会の活用がスムーズに行われるようになり、結果として組織全体の競争力が向上し、会社の持続可能な成長につながっていきます。

社内の情報共有によって、新たなビジネスチャンスの発見も期待できます。

情報が組織全体で共有されることで、異なる視点や知識が組み合わさり、新たなアイデアや機会が生まれます。
また、情報の重要性に対する従業員の理解が深まり、会社をとりまく市場の動向や、競合他社の動きなど、自分がキャッチした情報を素早く他のメンバーに共有する習慣が身についてきます。

こういう従業員の習慣が、新たなビジネスチャンスの発見につながっていくと思います。

これもいろいろなやり方があると思いますが、今回は3つあげておきます。

いままでもお話ししてきましたが、会社の中を、「お互い情報共有をしてあたりまえ」という組織文化に改善していくことが大事です。

経営者が情報共有の重要性を従業員に繰り返し示すことで、部署を超えて必要な情報を共有し合う文化が育っていきます。

しかし、言うのは簡単ですが、組織文化の改善には時間がかかります。。。

経営者がリーダーシップを発揮し、情報共有が当たり前の行動として従業員に浸透するまで、継続的に根気よく取り組むことが必要です。

適切なツールの活用も情報共有を促進する上で役立ちます。

実務の現場では、掲示板への書面の貼り出しや書き込みなどで、工夫しながら情報共有をされている企業も多いと思います。

ただ、最近は、TeamsやSlackなど、中小企業でも十分活用できるデジタル系の情報ツールが多数存在します。それらを導入することで、今までよりも効率的な情報共有ができるようになります。

新しいツールを導入する時のポイントは、全ての従業員が簡単に利用できるものにすることです。

情報共有のニーズや組織の特性は会社によって違うと思います。
どんなツールが使いやすいかわからない時は、思い切って外部の専門家などにご相談されることをお勧めします。

社員研修も大事です。

理想論を話したり、流行りのツールを導入するだけでは、情報共有の文化は根付きません。

情報共有の重要性や、導入したツールの使い方について、しっかり研修を行うことで、従業員が情報共有を積極的に行いようになってきます。

研修も、一度きりではなく定期的に実施するのが理想的です。
また、新しい従業員の入社時や、役職に昇進した社員がいるときなど、個々のメンバーのタイミングに合わせた特別な研修も効果的です。

今回の記事は、社内の情報共有の重要性について一般的なことをお話ししました。

この記事が情報共有について考えていただくきっかけとなれば嬉しいです。

次回以降は、具体的な情報共有の方法や戦略について考えていきたいと思っています。
情報共有の促進にぜひ取り組んでみてください!